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令和2年度 3学期 始業式 校長訓話「想いは招く」

 新年、明けましておめでとうございます。きっと全員が心新たに年の始めを迎えてくれたことだと思っています。今年2021年は丑年です。もう少し詳しく十干十二支では、辛丑(かのと/うし)となります。辛の字は同音の「新」につながり、植物が枯れて新しい世代が生まれようとする状態を表し、辛(つら)く大変な出来事を乗り越えて全く異なるステージに移る年であるとも言われています。

 また丑年には、才能や運気はまだ眠っているが、これから伸びるという特徴があり、 我慢して耐え、これからの発展の前触れとして芽が出る、協力して互いの結びつきが強くなる年とも言われています。昨年からのコロナ禍をしっかりと乗り越えて新しい時代を創り、私たち自身も変化に対応することで未来への大きな可能性を感じながら、皆で協力、協働できる年になることを期待しています。

 今日は「想いは招く」という言葉を紹介します。「流れ星に3回願いをかければ、願いが叶う」という流れ星伝説というものがあります。そしてそこには昔から語られている言い伝えがあるそうです。いつも天空にいる神は、時々下界つまり人間の様子を気にかけているそうです。そして神がそっと下界を覗く時に漏れる天界の光が流れ星になり、その時に人間が願い事を口にすれば、その声はきっと神に届き、願い事が叶うというように考えたそうです。

 夢を実現するための「願い」とは、必ず実現させるという意志であり、そしてそれを強く持ち続けることの大切さを示しています。つまり流れ星を見つけたその一瞬に願う言葉が言えるぐらい強く心に思い続けなければ、実現できないということになります。

 「絵に描ける将来は実現できる」という言葉があります。絵に描けるということは、何となくぼんやりとしたものではなく、具体的に想像できるということになります。そしてこの具体的に想像する行為がとても重要であり、願いをできるだけ具体的にイメージすることで、夢を「見える化」することができるようです。クリアなイメージを思い続けることが日々努力していく姿勢になり、その夢の実現に繋がるということになります。

 そして願いを言葉にして口に出すことも重要になります。「叶う」という漢字は、「口」に「十」と書きます。10回言葉にして口に出せば叶うというようにも見えますが、もちろんただ口に出すだけで叶うものではありません。願いを言葉にして口に出すことは、自分の思いを周りの人へ伝えること、つまり公言、宣言することになります。

そこには、自分の言葉への責任が生まれることになります。それは同時に誰よりも自分自身がその言葉を繰り返し耳にすることにもなり、自分へのcommitmentになります。
commitmentとは、責任の伴う約束や目標、目的に対して積極的に関わる責任を持って引き受けるという意思表示になります。つまり自分自身が「これをしたい」「こうなりたい」という自分の夢を強く意識し、自分との約束を結ぶことで、その実現に向けて精一杯取り組むことにも繋がるようです。
 「心を入れ替えて」頑張るという言い方がありますが、「どうせ無理」「もうあきらめた」というような後ろ向きの言葉を入れ替えて、「絶対にこんな自分になる」と強く願うことこそが、夢の実現への近道であり、「想いは招く」となります。自分自身をしっかりとcontrolできる「自立した挑戦者」になることが、目標を達成できる成功者になるようです。

皆さん一人ひとりが、それぞれの2021年の目標を達成してくれることを大いに期待しています。

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