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令和元年度 三学期始業式 校長訓話「目標達成の勧め」

 明けましておめでとうございます。きっと全員が心新たに新しい年を迎えてくれたことだと思っています。今年2020年は子年です。もう少し詳しく十干十二支では、庚子(かのえ/ね)となります。干支は、今から約3500年前に古代中国の殷の時代に日付を表すために誕生し、十干、十二支は、ともに草木の生長に例える考え方です。

 庚は、成長を終えた草木が次の世代を残すために、花や種子を準備する状態を表すそうです。子は、固い種に押し込められていた生命が新たに芽生えて、色々な方向に育ち始める状態になるそうです。

 庚子の状態を個人や組織に当てはめると、過去の成果から引き継ぐべきものを維持しつつ、新たな環境や局面に向けて体制を整えていくと良い年になるようです。特に子年は、十二支の最初に当たり、新しい運気の始まりとなり、新しい時代、新しい自分への変化を遂げて未来への大きな可能性を感じさせる年になります。

 今日は「一年の計は元旦にあり」という諺についてお話をします。この諺は、一年間の目標や計画は元旦に決めるのが良い、何事も最初の計画や準備が大切であり、初めの計画ができていないと物事はうまくいかないという意味になります。

 実はこの諺には続きがあります。戦国大名の毛利元就が「一年の計は春にあり、一月の計は朔(ついたち)にあり、一日の計は鶏鳴にあり」と長男である毛利隆元への手紙に
書いたものが基になっているそうです。春は年の初め、朔は月初めのこと、鶏鳴は一番鶏が鳴く早朝のことになるので、これも「一年の計画は年の初めに、ひと月の計画は月初めに、今日の計画は朝に立てなさい」となります。

 やはりどんなことも最初の計画が肝心で、しかも早くやった方が良いという教えになりますが、そこには成功するための秘訣が示されています。大きな目標を達成するためには、たくさんのスモールステップとその見直しが不可欠であるという教えになります。
そしてそれは大きな目標を細分化しながら、小さな目標を達成する成功体験を積み重ねながら、最終目標に近づいていくことを示す教えになります。

 オリンピックの金メダリスト、ノーベル賞受賞者、企業経営の成功者の多くの分析から、共通することとして「日誌を付ける」というkeywordが浮かんできたそうです。毎日の習慣として一日が終わったら最終の目標に向けてその日の自分の行動をチェックし、明日の目標を確認しながら修正を加える。毎日の日誌で「今日は何ができたか、何ができなかったか」という確認作業を自分に対して正直に行い、「明日からは何をやるか、明日は何をやりきるか」という具体的な目標を設定し、月末にはその月を振り返って月単位での確認、修正に繋げるそうです。

 日誌をうまく活用することで自分の計画や行動を自分で考えコントロールできる「自立した挑戦者」になり、そして大きな目標を達成する成功者になるようです。皆さん一人ひとりが、それぞれの2020年の目標を達成してくれることを大いに期待しています。

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