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10月生徒朝礼 校長訓話「紅葉の美しさ」

 先週は新しい形式での体育祭がありました。色々な工夫をしながら、これからの体育祭を自分たちが創るという意識を皆さんに持って欲しいと思っています。

朝、立礼をしていると、改めて秋の気配が日に日に深まっているように実感しています。
今日は少し前に目にした雑誌のコラムを紹介します。そこには「春や夏の頃は緑色していた葉っぱの中に、秋になると赤や黄色に変わるものがありますが、どうして色が変わるのですか」という小学2年生の質問への回答が紹介されていました。

「まず、緑色の葉。木は生きていくために、栄養が必要です。皆さんが、毎日ごはんを食べているように、木は、葉っぱで栄養を作ります。葉っぱは、地面から、木の根っこ、幹、枝を通して水をもらって生きています。

緑色の葉っぱには「葉緑素」という緑色のもとがあります。その緑色のもとに、太陽の光が当たると栄養ができます。木はその栄養をもらって生きています。

 次は、黄色の葉。秋になって冬が近づいてくると、太陽の光が弱まってきます。すると、葉っぱで栄養を作ることができなくなります。木はそれでも生きていかなければなりません。

だから、木は、葉っぱに水を送ることをやめます。水がもらえなくなると、葉っぱの中の緑色のもとが壊れて消えます。黄色はもともと葉っぱにあった色なので、その黄色が見えるようになります。

そして、緑色のもとが壊れたとき、まだ葉っぱに栄養が残っていると、壊れた緑色のもとと栄養が反応して赤くなるそうです。これが、赤色の葉っぱとなります。黄色の葉も赤い葉もやがて、木から落ちていきます。

地面に落ちた葉っぱは、土の栄養となります。葉っぱがなくなった木は身軽になり、水とほんの少しの栄養で冬を越すことができます。春になって、太陽の光が強くなる頃、新しい葉っぱが生まれるのです。

うまくできていると思いませんか。この季節にきれいな紅葉を見ることもあるかもしれません。紅葉の美しさは私たちの心を感動させます。そして、その美しさには、実は黄色や赤色の葉の秘密、つながっていく木の命など、実は木が生きていくための知恵が隠されていたということに驚きます。

 人の一生を葉っぱに例えると、皆さんは、春の頃の小さな葉っぱかも知れません。太陽の光を浴び、たっぷりと栄養を作れる大人の葉に成長しようとする時期です。だから、今、素晴らしい大人になるために、知らなかったこと、不思議だなと思うことにたくさん出会ってください。そして、自分の頭でいっぱい考え、調べたり気づいたりしてほしいと思います」と締めくくられていました。

 いかがですか。不思議だと思う気持ち、もっと色々なことを知りたいと思う気持ちを子どもの頃にたくさん持っていたことを思い出してもらえましたか。そしてその気持ちを今も消えることなく、皆さんはたくさん持っているはずです。

 自らが成長できる原動力は、好奇心です。それは実は生まれたときから、自分の中にすでに備わっているものなのです。
大切なことは、自分でその好奇心を取り出し、うまく育てながら行動へつなげられるかどうかです。
皆さんが自分の持つ力を信じて、これからも様々な事にしっかりと取り組んでくれることを期待しています。