21世紀型思考力の育成
~総合的な学習の時間~
本校では、継続的に推進してきたキャリアデザイン教育とICT教育を融合させて、21世紀型思考力の育成にむけての新たな学びを展開しています。
01 キャリアデザイン教育
2011年にスタートした「生きる力」を育成するための取り組みです。「書く」「まとめる」「調べる」「話し合う」「発表する」といった大学進学後、さらには社会に出たのちに必要な力を身につけ、自分の人生を設計していくことができる生徒を育成します。
02 ICT教育との融合
本校が導入しているICT教育は、キャリアデザイン教育を実現するためのツールです。「知識・技能」だけに偏らず、「学んだことをどう使うか」「どのように社会や世界と関わり、よりよい人生を送るか」を含めた能力の三つの柱をバランスよく育成するために、全ての授業で探究的な学びを研究・実践しています。
通常の授業では、グループワークや調べ学習に生徒一人一人が所持しているiPad®を使用しますが、より高度なプレゼンテーション資料の作成やプログラミングの授業を行う際には、学校が導入している50台のMacBook Airも使用することができます。
03 新たな学びの展開
「総合的な学習の時間」に「総合表現」と「総合探究」を設定しました。
「総合表現」では、「書く」「まとめる」力を育成していきます。6年後の卒業論文作成に向けて、中学1年生から言語活動のトレーニングを開始します。
「総合探究」では、「調べる」「話し合う」「発表する」力を育成していきます。身近なことから社会・世界までを、つながりの中で考える・発信するプレゼンテーション能力を身につけていきます。
総合表現
文章トレーニング
小論文指導の初級教材でもある『文章トレーニングノート』を用いた読む側の視点に立って文章を書く力を育成するためのプログラムです。内容はもちろんのこと、文字や書き方など、形式的なことについてもしっかりと学習していきます。
新聞作成 [近大附中新聞]
本物の新聞記者による出前授業で、記事のまとめ方やレイアウトの仕方、取材するうえでのポイントなどを学びます。外信部・文化部・経済部・地方部などの班に分かれて、校長先生・大学関係者・食堂や購買部の方など様々な人に取材を行い、ディスカッションしながら記事にまとめていきます。身近な出来事に関心を持ち、人に伝わりやすい文章にまとめることを学ぶプログラムです。
MY STORY [自分史]
中学3年生までの15年間の人生の中で大きな転機となった瞬間について物語として執筆し、新たな視点で過去をとらえ、みずからの人生について考えるプログラムです。現在の自分の考えが、どの瞬間から始まっているのか、自分自身を振り返ることができる力を育成していきます。
総合探究
自校教育
近畿大学初代総長である世耕弘一の人生をまとめた『山は動かず』から建学の精神を学ぶプログラムです。マンガで書かれているため、中学生にも読みやすくまとめられています。世耕弘一という人物が、どのような考えで人生を歩み、近畿大学を創設したかを知ることができます。
SDGs探究
持続可能な開発目標「SDGs」について学習することで、「調べる力」を育成するためのプログラムです。エネルギー問題や食料不足、大気や水の汚染など、さまざまな問題が身近な地域でも起こっていることを学び、「自分ごと」としてとらえることができるようになっていきます。
ROLE MODEL [人物探究]
有名人・著名人の人生を探究することで、生きていく上でのヒントを見つけていくプログラムです。班活動を通して、他者の意見と向き合い、また自己の意見を見つめ直すことによって様々な価値観があることを知り、それぞれの人が生きていく上で「大切にしていること」について考えていきます。
企業探究 [クエストエデュケーション]
「教育と探求社」が主催する探究型教育プログラムに参加します。日本を代表する企業での「模擬インターン体験」からスタートし、各企業からのミッションに取り組んで「正解のない答え」を求めて協働学習を行います。本校では本格導入から8年目をむかえ、過去5回の全国大会(クエストカップ)出場を果たしています。2024年度の参加企業は、イオンリテール・オカムラ・キモノハーツ・鴻池組・FUJITSU・LINEヤフー・ロート製薬の7社です。